ギヴン8巻柊mix17話のネタバレ感想です。コミックス8巻の感想になるのでネタバレにお気をつけください。

プロになることに前向きな立夏は、当然のように真冬も一緒にと誘いますが、真冬の返事はずっと保留のまま。柊のバンドのサポートで2人はすれ違いが続きます。

兄組もスカウトマンも真冬を待っていてくれますが、真冬本人はいつの間にか自分がどうやって歌っていたかも分からなくなっていました。前回の復習はこちら。

ギヴン8巻柊mix16話 ネタバレ感想

それでは以下キヅナツキ先生の「ギヴン」柊mix17話のネタバレ感想です。

ギヴン8巻 電子書籍


ギヴン8巻柊mix17話 感想 ネタバレあり


みんなのスピードについていけない真冬


(ああどうしよう。ライブの日が来てしまう。行きたくない)

混乱気味の真冬は、どんどん近づいてくる柊のバンドのライブに戸惑っていました。立夏誘ってくれたのが嬉しいと思う気持ちは、真冬にも心のどこかにあります。

(みんなのスピードに俺だけ追いつけてない)

いつも人よりも考えがまとまるのが遅くて、自分でもどうしたいか掴めずにいる真冬。

(行きたい。行きたくない)

自宅でひとり思い悩む真冬は、柊からの電話で起き上がりました。

「なあ、遊ぼうぜ」

俺に上ノ山を貸してくれてありがとう


もうすでに真冬の家の前にやってきていた柊は、満面の笑みでライブのチケットを渡します。

「あっチケ代はいらねえからな!招待枠の特別チケットだから!!」

スンとしてしまう真冬を知ってか知らずか、柊は陽のパワーでキラキラしていました。

「伝えるのが遅くなっちゃったんだけど、俺に上ノ山を貸してくれてありがとう」

立夏は特にこの2週間、ずっと柊のバンドのことで拘束ぎみでした。そしてそのことを、少なからず真冬が気にしていることを、柊はちゃんと理解していたのです。

「お前も面白くなかったと思うけど、助かった。お前がどう思うかとか考える余裕もないくらい、やりたかったことっつーか、乗り越えてみたかったことがあって」

それは明らかに由紀のこと。由紀の遺した曲を歌うことで、柊もひとつ区切りをつけたかったのです。

「全部俺のわがままなんだけど、真冬に聴いてもらいたいんだよなあ。俺のために」

強引にチケットを渡した柊は、いつもの笑顔です。

「明日から本番同然のゲネプロ始まるんだ。めちゃくちゃ恐い!なんか応援の言葉ちょうだい!」

振り向く柊は、何も言えない真冬に無理に何かを言わせようとはしませんでした。

「まあいいや、またな」

「喉、大事にね」

後ろ姿にやっと声をかけてくれた真冬に、柊はニヤリと笑って去っていくのでした。

高校生のいま、生き方なんか決められないよ。


学校でも明らかにぼうっとしている真冬に気づいたのは、立夏の友人たちです。気を遣って声をかけてくれましたが会話がなかなか続きません。

「あの、2人は進路とか決めた?」

真冬が絞り出した質問に、立夏の友達2人はぽかんとしてしまいました。

「俺もまだ考え中だぞ」

高校生の時点でやりたいことが定まっている人はそうそう多くありません。立夏や板谷くんみたいなほうが少数派なのです。

やりたいことがあるわけではなく、なんとなく興味のある分野に大学進学する人も多いのが現状です。

「それが原因でケンカしてるの?プロ目指すかどうかで揉めたとか」

友人がズバッと当ててしまい気まずい雰囲気が漂いますw真冬はもごもごと口を開きました。

「ケンカとかじゃなくて、俺がグズなので…」

「普通、いま生き方なんか決められないよ。事情は知らないけど、自分が真剣に悩んでるのをグズなんて言わなくていいじゃん?」

知らないからこそ言える友人の言葉が、今の真冬には温かく響きました。

「考える前に適当に進んでみてもいいんじゃない。案外平気だよ」

そしてライブ当日。

結局ライブ会場の最寄り駅まで来てしまった真冬ですが、まだ決心がつきません。ふと顔をあげると、なんとそこには雨月が立っていました。

「あれ。うたの子だ」

ギヴン柊mix17話感想まとめ


ええっ雨月!?秋彦との恋が終わった時点でもうお役御免かと思っていましたが、再登場にびっくりです!いや嬉しいけども。

真冬のぐるぐるで終わるのかなと思っていたら、ラストで全部持っていかれてしまいました。

雨月もライブを見に来たのでしょうか。それともたまたま通りがかった?

「うたの子」という認識で、自分と似た天才型の真冬を気にかけてくれている雨月。なにか真冬の背中を押すようなアドバイスをしてくれるのでしょうか。

立夏の学友たちの言葉も温かくて、ちょっとジーンとしてしまいました。高校生の時点でやりたいことがハッキリしている人のほうが本当は少ないですよね。

半数くらいの高校生は、やりたいことが決まっての進学ではなく、自分が興味関心がある分野に進学してそこで4年間考える、というのがスタンダードではないでしょうか。

私もまさにそんな感じでした。高校生の時はとりあえず何になりたいかとかではなく、興味がある学部を選んで必死に受験勉強したという感じです。

まわりを見ても、プロになるという立夏や板谷君のようなハッキリとなりたいものが決まっている友達よりも、なんとなく大学進学組が多かった印象です。

そして今回、会場のある駅までは来た柊の背中を押したひとりに、柊の存在も大きいんだろうなと思いました。

今回は「俺のわがまま」と言っている柊。由紀の遺した曲を仕上げて歌い、真冬に聴いてもらいたい。由紀の遺した歌を昇華して真冬に届けたい。由紀を失ったという事実を乗り越えたい。

そして過去ではなく未来を見て、お互いにまた1歩進みたいという気持ちがあるのでしょう。

そうすることで幼馴染3人にとって、由紀という存在が完全に過去の良い思い出となるのかもしれません。

柊、兄組、立夏の友人たち。真冬の背中を優しく押して温かく見守ってくれる人が真冬のまわりにたくさんいてよかったです。

雨月とどんな絡みを見せてくれるのか分かりませんが、駅まで来たなら会場まではあと1歩。

さあ、舞台の上からみんなで立夏に音楽でぶん殴られましょう!

次回は7/29発売のシェリプラス2022年9月号です。

それではまた「ギヴン」柊mix18話の感想でお会いしましょう。

ギヴン8巻柊mix18話 ネタバレ感想 キヅナツキ

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