友達やバンドメンバーのスピード感に自分だけが付いていけてないと感じる真冬は、立夏が招待してくれたライブを見に行くかどうか迷っていました。
幼馴染の柊も会いに来て、歌を聞いてほしいと頼まれます。ライブ当日、決めかねている真冬が偶然出会ったのは雨月でした。前回の復習はこちら。
ギヴン8巻柊mix17話 ネタバレ感想
それでは以下キヅナツキ先生の「ギヴン」柊mix18話のネタバレ感想です。
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ギヴン9巻柊mix18話 感想 ネタバレあり
ニューヨークで暮らすことになった雨月
日本に一時帰国していた雨月は、偶然通りかかった真冬に声をかけました。
「日本にいたんですね。いつ戻ってきたんですか?」
お腹が空いていた雨月は真冬を誘ってカフェに入ります。海外の演奏活動の合間に1度帰国して、荷物の整理をしにきた雨月。
「正式にニューヨークに引っ越すことになって」
向こうではずっとホテル暮らしだった雨月を見かねた知り合いが、適当な部屋を貸してくれることになり、これを機にアメリカに引っ越してしばらく腰を据えることになったのです。
「これからもずっと向こうなんですか?」
「とりあえず2年くらいの予定が埋まってるから、最低でも2年住むかなって思ってるけど、その先はわかんないや。たまに仕事で日本にも来ると思うけど」
前の状況とは急激に違った環境に身を置こうとする雨月に、真冬は一瞬ついていけなくてぽかんとしてしまいました。
「真冬はどう?もしかしてなんかうまくいってない?」
本当は何が怖いの?
「なんかいっぺんにいろんなことが起きちゃってるなあ」
真冬からすると、幼馴染がメジャーデビューして、立夏がそのサポートに入り、バンドのメンバーも学校の友達もどんどん自分の道をまい進している現状があります。
疎外感や苛立ちや焦りなど、雨月に聞いてもらうことで、真冬は少し頭の中を整理することができているようです。
「音楽が好きだってこととか、上ノ山くんが好きだってこととか、今日ライブに行ったら全部変わっちゃいそうで、なんか動けなくて」
雨月は今日がライブだと聞いてすぐに立ち上がります。そして強引に真冬を外へ連れ出しました。
「これ1枚もらっていい?一緒に行こうよ」
「待って」
慌てて引き留める真冬。雨月は冷静に口を開きます。
「…本当は何が怖いの?」
雨月さんが、音楽と梶さんを天秤にかけたように。
「戻れなくなるのがこわい。音楽を選んだら、きっともう音楽に背いて生きていけなくなる。たとえ恋愛を犠牲にしても」
デビューしないかと声をかけてもらった話は本当はとても嬉しかった真冬。
「音楽を選ばなくても、きっとどっちにしろ音楽抜きで抜き身の彼と向き合えない。どっちにも別れがちらつく」
真冬は、もし今自分がライブに行って音楽を聞いたら、音楽を捨てるなり恋を捨てるなり、きっと何かしら不可逆な決断をしてしまうことを恐れていました。
「雨月さんが、音楽と梶さんを天秤にかけたように」
必死で言葉を紡ぐ真冬の本音に、雨月はふと息をつきました。
「どっちみち、もう戻れないよ」
愕然とする真冬に、雨月は告げました。
「選んでも選ばなくても、今この瞬間も何もかも変わっていくし、来た道も二度とも度通りには戻らない」
二度と元に戻れない夜が始まる!
「それに立ち止まったままってのも、それはそれで相当しんどいから、俺は進むだけ進んでみるのをお勧めするかな!」
雨月は真冬の手を掴んで強引にライブ会場へ向かいます。
「それに真冬さ、さっきからずっと相手がどう思ってるか抜けてない?一人で決める前に、相手の言い分も聴いてあげてもいいんじゃない」
「いや、だからそれが怖いんですって…」
「でもさ、真冬は一人でいっぱい考えたんだ。普通にすごいよ」
雨月に連れられるまま、久しぶりにライブハウスに来真冬。懐かしい音楽の空間には人がたくさんいて、2人はふと離れてしまいます。
「大丈夫、行っておいで」
雨月は、前の方に真冬を送り出してくれました。
(二度と元に戻れない夜が、始まってしまう)
ステージ上に現れた立夏を見上げる真冬は…。
ギヴン柊mix18話感想まとめ
雨月がここにいたのは偶然だったんですね。そりゃそうか。でもここで真冬と会って、強引にでもライブハウスに連れて行ってくれたのは必然だと思いたいですね。
同じような感性をもって、音楽の世界で演奏活動をしている雨月に相談できて、結果的にスッと背中を押してもらったというのは、真冬にとっては力強い後押しだったでしょう。
雨月はもう秋彦との件が終わったら出てこないキャラだろうなと思っていたので、また会えただけでも驚いたし嬉しかったです。
でもこれからはニューヨークで暮らすから今後の出演は難しいかな。向こうで雨月がとびきり幸せになってくれることを祈りたいです。
ところで部屋を貸してくれる知人とはどういう関係なのかなwただのいい人がそんなことまでしてくれるかな~?(ゲス顔)
真冬は今の関係が変わってしまうのが怖くて踏み出せずにいます。音楽と恋。どちらかを手放すことになるのが怖いのです。
雨月が音楽と秋彦を天秤にかけて音楽をとったように、どちらかを失うこと、別れがつらついて決断できない状況です。
だけど経験者である雨月は「どのみちもう戻れない」とバッサリ。前進あるのみ!と明るく言う雨月ですが、相手、つまり立夏の気持ちも聴いてあげるように助言をしてくれました。
こういうところはさすが経験者というか、お兄さん的立場の人の言葉だなと思います。
真冬は確かに、立夏相手に特に言葉足らず且つ独りよがりで、ずっとぐるぐるぐるぐるしていますもんね。
ライブで、音楽で、由紀の遺した歌で、舞台の上から立夏にぶん殴られて、立夏の気持ちを嫌と言うほど知ってほしい。
その上で進路を決めて、立夏を安心させてあげてほしいなと思います。
次回は9/30発売のシェリプラス2022年11月号です。
それではまた「ギヴン」柊mix19話の感想でお会いしましょう。
追記)19話の感想を書きました。
ギヴン8巻柊mix19話 ネタバレ感想
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