柊のバンドのライブに行くかどうか迷っている真冬は、偶然にも雨月と再会します。一緒にお茶しつつ、プロデビューを選ぶのが怖いと気持ちを吐露する真冬。
真冬は音楽抜きで立夏と向き合えなくなり、別れがちらつくのが怖いのです。しかし雨月は「どっちみちもう戻れないよ」と諭すように告げました。雨月に背中を押された真冬はライブ会場へ。前回の復習はこちら。
ギヴン8巻柊mix18話 ネタバレ感想 キヅナツキ
それでは以下キヅナツキ先生の「ギヴン」柊mix19話のネタバレ感想です。
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ギヴン8巻柊mix19話 感想 ネタバレあり
それでも一生を歌にささげられるのか。
子供の頃から漠然となんとなく、けがをしても全部元通りになると信じていた真冬。かさぶたができて、それが剥がれたら、全部もとに戻る。
どんなに嫌なことがあっても、心のどこかではそう思っていたのです。全然そんなわけないのに。取り返しがつかないことは確かにあるはずなのに。
「ここは一方通行だから、どっちにしろ元には戻れないよ」
雨月に告げられて、進んでしまったら必ず何かが永久に変わってしまうと分かっているのに。
(それでも一生を歌にささげられるのか。好きな人を失わずに、一生を)
真冬の迷いを知ってか知らずか、会場ではついにライブが始まります。
ついにベールを脱いだ由紀の遺した曲
「今日は来てくれてありがとう。デビュー最初のライブってことで、今内蔵吐きそう」
緊張しながらも明るくフロントマンとしてコメントする柊。ステージ上から真冬の姿を見つけて嬉しそうです。
柊の立派な姿を見て、サポートとしてステージに立つ立夏を見て、真冬は怖いながらも顔を上げました。
柊や立夏が一生懸命に聴いてほしい曲があると言っていたことを思い出したのです。
「1曲目、今回のライブのための未発表曲、きいてください」
タイトルは「海へ」――――。
いなくなった由紀を見つけた真冬
タイトルを告げる瞬間、優しいほほ笑みを浮かべる柊。
歌がはじまった途端、真冬は由紀のことを鮮やかに思い出しました。2人で海へ行ったあの日のことを。並んで海辺を歩いたあの愛しい日々のことを。
由紀との思い出に次いで立夏との温かい日々を。。。
観客席のみんなは、これまでのイメージとは全く違った優しい曲にびっくりするばかりです。
「えっうそ、これラブソングじゃん」
「このバンド、こんな曲歌うの!?」
イメージとは違う楽曲に、ざわつくファンたち。真冬は知らず知らずのうちに涙があふれてきます。
(見つけた。いなくなったもう二度と会えないと思っていた由紀を)
こんな小さな歌のなかに、由紀は変わらずに生きていました。コーラスで華を添える立夏は、ステージではとてもかっこよくて落ち着いています。
つっけんどんな言い方で、くしゃくしゃのチケットで、今までこっそりとこんな心をもって、立夏は真冬に贈り物をしようとしてくれていたのでした。
ギヴン柊mix19話感想まとめ
立夏が男を見せてくれました!こういう不器用なやり方で真冬に最高のプレゼントを贈ってくれるとか、男前でしかないですよね。
まさか優しいラブソングに仕上げてくれるとは思ってなかったな。柊が立夏が作り直したデモを聞いてピンときたのは、これだったんですね。
立夏なら由紀の遺した曲を、まったく由紀の気持ちや存在自体を感じさせないようにアレンジすることだってできたと思います。
由紀の存在を1曲のなかに詰め込んでくれた、立夏のその心意気にぐっときました。
バラードというよりは、アップテンポの明るいラブソングなのかな。柊も幸せそうに歌っているし、コーラスの立夏もとてもやさしい雰囲気で満足気です。
ファンの子たちも関係者もみんなびっくりしているから、柊のバンドのイメージとはまったく異なるラブソング。
デビュー後初のステージで、ファンのいる前で歌ったのも大きな意味のあることだと思います。
柊のバンドはこんな曲も歌えるんですよ、というナイスアピールになったんじゃないでしょうか。これから音楽市場で戦っていくためのひとつの武器になりそうです。
失ったと思った由紀が、この曲のなかでは生きていて存在していると感じられた真冬。
立夏の気持ちを知って今後よく話し合って、怖いと思う気持ちを抱えながらもデビューに向かって前向きになれるといいのですが。
ギヴン8巻は2022/10/3に発売です。
次回は11/30発売のシェリプラス2023年1月号です。
それではまた「ギヴン」柊mix20話の感想でお会いしましょう。
追記)続きの感想を書きました。
ギヴン9巻柊mix20話 ネタバレ感想 キヅナツキ
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