源介の部屋だけで会うという約束を蔦丸と交わした惣五郎は一時的に交際を黙認されます。弁天小僧という大役に臨んだ惣五郎は立派に演じ切り評価も上々。
そこで以前から人気のあった源介と惣五郎のコンビに目を付けた周囲の大人たちが、2人での売り出しに力を入れ始めます。前回の復習はこちら。
花恋つらね9巻57話 ネタバレ感想
それでは以下「花恋つらね」58話のネタバレ感想です。
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花恋つらね58話 感想 ネタバレあり
惣五郎から良い影響を受ける源介
惣五郎の弁天小僧が大好評のまま終わってから2ヶ月あまり。源介は久しぶりに舞台の出演がない日々を過ごしていました。
この機に改めて基礎固めをしようと、来月の共興の宣伝のためのテレビの仕事や取材の合間に、芸事の稽古を入れています。
(俺も負けてられねえ)
惣五郎の弁天小僧の舞台に影響され、源介はさらに芸に磨きをかけるのでした。
とはいえ、普段よりは時間がある源介は、さっそく惣五郎に連絡をします。夜だけなら惣五郎も時間ができて、さっそく源介の家に来ることになりました。
源介の家でのデートだけど…
マンション前にあるコンビニで惣五郎を待つ源介。一応メガネにキャップで変装をしています。
(あーいつもよりいっぱい会える)
惣五郎に会えるとなると、思わず口元が緩んでしまいます。そこで源介は、ふと人の視線を感じました。
(ん?あれって…)
大きな取材カバンにカメラを首から下げた記者らしき男と目が合った瞬間、男は慌てて柱の陰にさっと隠れました。どう見ても雑誌記者という感じです。
そこへ、惣五郎が合流しました。こちらも帽子に黒マスクでがっちりガードしています。騒ぎになっては周りにも迷惑がかかるため変装は必須です。
合流した2人は源介の部屋に向かいました。
売り出し中で目をつけられている芸能人2人
マンション入り口できょろきょろする源介に、惣五郎は不思議そうな顔をします。
「どうかしたか?」
「あーいや、大丈夫かな」
もうカメラマンの姿は見えなくなっていましたが、張られているのは確実なようです。部屋に入って事情を説明する源介に、惣五郎は驚きます。
「えっ隠し撮りされてた!?」
「たぶん…。あれは週刊誌のカメラマンじゃないかな。でかいカバン持ってたし」
「お前って今そんな週刊誌に追われる感じになってんだ」
「ずっとじゃないけど、たまにいるなって。惣五も狙われてると思うぞ」
今2人は、けっこういろんなところに顔を売りだされてる真っ最中です。それで目をつけられたのかもしれません。
万が一、熱愛スクープ!なんて書かれたら
惣五郎が考えこみそうになった途端、源介は先手を打ちました。
「あっ惣五郎が普通にウチに来るのは問題ないって!同い年で仲のいい俳優仲間としか思われないはず!」
「…まあおれらのこと、特に疑ってなかったらそうか…」
「変に気にして出入りやめるとかは無しな。マジで会う場所がなくなるから」
「…そうだな」
今でも外では仕事以外では会えないのです。源介の部屋も禁止となると交際継続が難しくなってしまいます。
「万が一、熱愛スクープ!なんて書かれたらめちゃくちゃややこしいことになるだろ」
「なるだろうな~でもいいな、熱愛スクープって」
のんきに「熱愛スクープ」という響きに憧れる源介ですが、もし本当にそんな書き方をされたら大変なことになってしまいます。
仕事関係はもちろん、親にも身内にも一気にバレて、釈明をしたりコメントを出したりと面倒なことに…。
(家と外は完全に別物として、余計なものになるべく邪魔されないように)
惣五郎にはコンビ売りは微妙にストレス
惣五郎と源介のコンビ人気に目を付けた歌舞伎界は、一気にコンビ売りを畳みかけてきます。
雑誌の取材などでも、2人をかなり近距離でくっついて写真を撮るなど、あからさまイチャイチャする姿を求められるようになってきました。
「もうちょっとくっついてもらっていいですか」「あと少し!あとちょっとだけ顔を寄せられますか?」「おんぶいけますか?」などなど。
「まあでも需要があるならいいんじゃない?仕事だからサービス!って割り切ってさ」
「お前はそういうとこ器用っていうか、ごまかすのうまそうでいいよな~」
「えっそうか?」」
「おれ今日のはうっかりバレないかってドキドキした」
惣五郎は良くも悪くも全部顔に出てしまうタイプです。
舞台で衣装を着けていたら絡みあっても平気ですが、やはり雑誌の写真撮影となると、また話は変わってくるのでしょう。
それでも惣五郎は一生懸命、写真撮影も仕事で演技だと自分に言い聞かせていました。
(惣五にとって、もしかしてこういう仕事は微妙にストレスになってるのか…?)
歌舞伎界の御曹司たちはオフでも仲良し♥
とはいえ源介がこういう売り方を考えたわけではありません。源惣コンビをたくさんの人に知ってもらいたくてやっていることです。
ところが知名度が上がるにつれ、興味をもってくれる人の好みや要望も仕事内容に反映されてきます。
(俺は堂々といちゃつけてラッキーって思ってたけど、惣五が困るのもなあ…)
源介は、惣五郎の様子を見て、今の売り方よりもう少しかっこいい感じにアピールしてほしいと歌舞伎界の偉い人に頼んだ方がいいのかと悩むのでした。
そしてふと入ったコンビニの棚の週刊誌の見出しに、自分と惣五郎の名前を見つけます。驚いて思わず買って帰る源介。
恐る恐る読んでみると、やはりあの時マンションに2人で入る姿を撮られていたのでした。
「大河俳優と話題の美形役者、歌舞伎界の御曹司たちはオフでも仲良し♥」というタイトルで、デカデカと自分たちの名前が書かれています。
記事内容そのものは毒にも薬にもならないようなものでしたが、やましい情報は何も出ていないとはいえ、源介も当事者としていい気はしません。
(兄貴が見たらなんか言いそう。惣五郎も気にするかな)
悪意そのもの!という書き方ではないにせよ、こうやって実際に記事になってしまうことのリアルに、源介は頭を抱えてしまうのでした。
花恋つらね58話 感想まとめ
やっぱり週刊誌に出ちゃいますよね~!
絶賛売り出し中、歌舞伎界の20歳の御曹司2人(それも美青年)というのは、週刊誌にとっては熱愛スクープを撮るには格好の獲物なので、このまま放っておいてくれるとは思えません。
女性相手でなくても、今回みたいな感じで毎回毎回惣五郎が源介の家に入り浸ってる、みたいに書かれたら、惣五郎にとってはそれが少しずつ負担になっていきそうです。
そういうのをうまく割り切れず不器用で繊細な惣五郎の心労が積みあがっていきそうで心配です。
周囲もマスコミも、今後さらにコンビ人気に便乗するような形での取材や密着2ショットを望んでくるでしょうし、ファンもいわゆるカップリング文化を楽しむだろうし。
コンビ売りをやめるには、歌舞伎界の偉い人に売り方を変えてもらうしかないのでしょうけれど、今せっかく人気急上昇中なのに、明確な理由もなくやめてもらうのは難しそう。
偉い人「えっなんで?男同士なんだから大丈夫でしょ」「人気上昇は歌舞伎界にもいいこと」→週刊誌もネットも盛り上がる→人気うなぎ登り→各方面さらに盛り上がる→取材等で要求がどんどんエスカレート→惣五郎ストレス増…みたいな。
うーん、この状態で2人を主役にした舞台があれば、チケットやら話題性はすごいことになりそうですが、特に惣五郎にとってはあまり好ましい状況ではない感じになっちゃうのかな。
その惣五郎の微妙な心境に、源介がちゃんと気づいている雰囲気なのはさすが!って感じですが。
ところで今回、源介が表舞台に出ない日も、三味線を習ったり芸を磨くべく日々切磋琢磨している姿がありました。
普段は見られないけれど、地味で地道な作業や練習を重ねてこその、華やかな舞台が引き立つんだろうなーと改めて感じます。
当然ですけど、芸能人って表に出ている時だけ仕事をしているわけではないですもんね。裏では必死にお稽古を積んでいるからこそ、立派な舞台に仕上がるわけです。
惣五郎の弁天小僧を見て、自分も!と良い影響を受けて成長しようとしている源介にはシンプルにぐっときました。
蔦丸さん、週刊誌を見て苦い気持ちになっているかな。あまり嫌味とか言わないであげて~
あっそれと夏目イサク先生の「飴色パラドックス」がテレビドラマ化されるそうです。びっくりしました。花恋つらねはアニメ化とかでどうでしょうかね偉い人。
次回は12/14発売のディアプラス1月号です。
それではまた「花恋つらね」59話の感想でお会いしましょう。
追記)59話の感想を書きました。
花恋つらね9巻59話 ネタバレ感想
夏目イサク先生のBLコミックス
飴色パラドックス ネタバレ感想
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