公私をきっちり分けるというルールを設けて密かに交際中の源介&惣五郎。それぞれが良い影響を与え合いながら役者として成長していきます。
歌舞伎界の偉い人たちは源介&惣五郎のコンビ人気に目をつけ、2人をセットで売り出し始めました。さらには週刊誌にも仲良しの2人として掲載されてしまいました。前回の復習はこちら。
花恋つらね9巻58話 ネタバレ感想
それでは以下「花恋つらね」59話のネタバレ感想です。
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花恋つらね59話 感想 ネタバレあり
武市兄から週刊誌のことを聞いた惣五郎
汗だくで稽古中の惣五郎。弁天小僧という大役を演じきった後も決しておごらず、黙々と日々の稽古を続けていました。
武兄と偶然帰りがかぶった惣五郎は、帰りに車で送ってほしいと甘えます。ちょうど忠さんが用事でいないのでした。
「そういえお前に会ったときに言おうと思ってたんだ。見たぞ週刊誌!」
「え?」
「まあ今回内容はどうでもいいようなもんだったけど、今後気をつけろよ」
「え?待って何?週刊誌って」
「まさか知らないのか?お前が週刊サタデーに載ってることだよ」
ここで初めて惣五郎は、自分が雑誌に掲載されていることを知るのでした。
付き合ってるの隠してる芸能人ってどうしてるんだろ?
惣五郎は帰宅後に慌てて源介に電話します。
「あっ見ちゃった?」
「知ってたなら言えよな!」
「ごめん。内容も全然大したことないし、別にスルーしてもいいかなって」
確かに内容としては、まったくどうでもいい文面です。ただ単に、歌舞伎の世界の若手御曹司2人が仲良く遊んでいるという程度の、どうってことないものなのです。
ファンが見ても関係者が見ても、同級生で同業者同士の微笑ましい関係、くらいにしか映りません。
「惣五が知ったら気にするかと思ったんだよ。熱愛発覚ではないけど、こんな感じで週刊誌に載っちゃったから…」
「まー別に全然変なこと書かれてないから大丈夫じゃない?でも蔦丸さんが見たら注意されそう」
もうすでに源介は蔦丸さんに「気を抜くな!」とチクリと刺されたようです。とはいえ源介はそんなことは気にしていません。
「まーでも惣五が気にならないなら良かったわ」
「うん、おやすみ」
電話を切った後も、週刊誌をじっと見つける惣五郎。
(ただ歩いてるだけでこんな風に書かれるなら、俺達が気にしたところでどうしようもなくない?)
ごもっともな感想の惣五郎ですが、とはいえ微妙に気になってしまうのでした。
(付き合ってるの隠してる芸能人ってどうしてるんだろ…)
同じ芸能人のヒロトに相談
「だからって俺に聞きにくるなよ」
どうにも気になった惣五郎は、高校のころからの友人であるヒロトを訪ねていました。
惣五郎の記憶では、ヒロトはずっと彼女がいるのにスクープをされたことがありません。ヒロトも子役のころから俳優業をやっているので芸能界の仲間です。
「あるぞ、おれも1回。高1の時だったかな。その時の共演者と飯行った帰りに、たまたま女優の子と2人で並んでるとこ写真撮られた」
実はヒロトは、週刊誌に(的外れだったけれど)共演者の女優との記事が載ったことがありました。
「ああいうのって話題性があれば嘘でも載るし、基本的には気にしなくていいと思うぞ」
「でもほんとの彼女は写真撮られたことないんだよな?」
「あーまあ一般人だしな」
ヒロトの彼女は中学の同級生で一般人なのです。相手が芸能人だとまた話は変わってくるのでしょう。
ヒロトも一応、彼女とは外では2人で行動しないようにはしていますが、それ以外には特に注意していることはありません。
本当はこういうことは歴代彼女がいっぱいいるであろう武市兄に相談したいところです。
しかし、惣五郎としてはやはり源介とのことはちょっと相談しにくいのです。一応反対されている立場でもあるからです。
「お前らの秘密はバレたら厄介だと思うけど、今回撮ったカメラマンは2人を見て仲良いなって思っただけだろ。ならそのままこそこそせずに普通にしてればいいんじゃない?」
「…だなー」
「そもそも悪いことしてるわけじゃないんだから、堂々としてろよ」
週刊誌ネタは格好の話題に
悪いことをしているわけではない、とヒロトに言われた惣五郎ですが「悪いこと」という言葉に逆に考えこんでしまいました。
お稽古が終わってからも、いろんな先輩たちに週刊誌のことをネタにいじられてしまいます。
週刊誌ネタを知らない人たちにも口頭でどんどん広がっていき、改めて週刊誌のパワーを感じる惣五郎。
「こいつ大谷屋の源介君とコンビニ寄ってただけで写真撮られて雑誌に載っちゃって」
「なんだそれ全然特ダネじゃないじゃないか」
「おれも雑誌につっこんじゃったよ」
あんなネタでも話題になることは避けられないようです。
「急にゴシップ誌に載せられたらびっくりするからやめてほしいですよ」
惣五郎は、忠さんの言葉に振り返ります。まさかこんな身近な人まで週刊誌をすでに読んでいたのでした。
「いったい何かと思ったらあんな可愛い内容じゃないですか。ああいうのならいくらでも歓迎ですよね」
「まあプライベートはなるべくほっといて欲しいけど」
「もちろんそりゃそうですね」
坊ちゃんが人気者になっていくのは嬉しいと素直に喜んでいる忠さんを横目で見ながら、惣五郎は内心複雑な気持ちになっていました。
源介との恋愛は「悪いこと」?
(もしあの写真が実は本当にデート現場だったって知ったら、忠さんどうするだろう)
以前「ほんとに恋人だったら笑えませんよ」と言われているからです。
ヒロトには悪いことしてるわけじゃないんだから、と言われたけれど、もし2人の関係がバレたら、きっと忠さんや関係者みんなを困らせてしまうことになります。
(それは「悪いこと」にならないか?)
「ぼっちゃん、どうかしました?」
「べ、別にどうもしないけど?」
うつむきがちな惣五郎を見て、忠さんは何かがひっかかるような表情です。
そこへ惣五郎のお父さんがやってきてビッグニュースを伝えます。
「来年3月の座組が決まったんだけどよ」
惣五郎のお父さんもちょっぴり浮足立ったような表情をしていました。
「演目は忠臣蔵。お前はお軽で源介君が勘平。2人でがっつり一幕やってもらうことになったぞ」
花恋つらね59話 感想まとめ
かなりの大役を源介と2人でやることになったんですね!忠臣蔵って有名なあの忠臣蔵ですよね。
源介と惣五郎のコンビ人気に乗っかるような形での大きな役が回ってきました。これでさらに2人の名前が世間に知れ渡る可能性があります。
この大役での舞台を成功させたら、さらに芸能人として追いかけられるでしょう。
というかその前に、2人の関係を本気で怪しむような人が出てきたり週刊誌やSNSで騒がれたら、またひと騒動ありそうです。
舞台上の芝居でもってして、そういう外野の声をねじ伏せる!という展開になるのでしょうか。
今回、長年そばにいて世話係をしてくれている忠さんですから、さすが長い付き合いなだけあって、惣五郎の微妙な表情の変化に何か思うところあったようです。
もしそのうち源介との関係がバレたら、忠さんが味方になってくれると惣五郎としては本当に心強いんじゃないかな。
ただ、忠さんは惣五郎の家の内弟子という立場だから、惣五郎の両親の意に沿うのが筋でしょうし、やはり大反対で妨害してくる感じになるのかな。
普段から惣五郎の世話役ということは、その気になれば日常生活の監視もできるってことになりますもんね。
表向きはともかく、忠さんだけでも理解を示して惣五郎の味方になってくれることを祈りたいです。
ヒロト君の言う「恋愛は悪いことじゃない」という言葉が、真面目な惣五郎にとって後々重たくのしかかってきそうで、今から戦々恐々です。
真面目で繊細な惣五郎にとって、周囲を振り回して困らせてしまう恋愛が果たして「悪いこと」じゃないと思えるのでしょうか。
2人で相談して一応保留になっている結婚や跡取り問題なども、あくまでも保留状態なわけで、まだまだ前途多難な雰囲気です。
今のところ高校の友人と武兄と蔦丸さん、古くから歌舞伎界を撮っている昔なじみの記者、そして菊右衛門さんが源介たちの関係を知っている人になります。
2人の関係を知っている人が増えれば増えるほどバレるリスクは高くなっていくので、ハラハラしてしまいますね。
週刊誌の記事で1度でもそういうふうに面白半分にでも書かれてしまったら…と思うと、心臓がギュッとなってしまいます。
ヒロト君の場合は相手が一般人ですが、やっぱり芸能人同士となると話題性抜群で盛り上がりますよね。ほんと隠して付き合ってる芸能人すごい。
予告にお名前がないので次は1回お休み。次回はおそらく2/14発売のディアプラス3月号です。
それではまた「花恋つらね」60話の感想でお会いしましょう。
追記)60話の感想を書きました。
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