世の中には、明らかに理系的な思考回路の人もいれば、どこからどう見ても文系な人、場合によっては両方を併せ持つ人など、いろんな人がいますね。
SがいればMもいる。凸があれば凹もある。理系もいれば文系もいる。(並列にしていいのか?)
と、いうわけで(?)予備校講師の先生たちのボーイズラブです。世の中、先生と生徒だけじゃないですよね。
先生だって、恋をする。
理系先生×文系先生
「先生×生徒」や「生徒×先生」はよく見かけますが、先生同士だってボーイズラブしますよねってことで、予備校講師の先生BLです。
舞台は高校生用のある小さな予備校。
社会科講師の篠田は新人ながらも仕事に対して一生懸命なかけだしの先生です。新米として戸惑いながらも、生徒の心をつかもうと一生懸命がんばる篠田。
それに対して数学科講師の中津はズバッと結論から先に言うなど、ザ理系的な思考回路の先生です。
実は篠田は学生の頃のバイト時代に中津に会っていて、中津に憧れのようなものを抱いて予備校講師になったのでした。
しかし実際に同僚となった今、無愛想なくせにズバズバと指摘してくる中津のやり方を、なかなか受け入れられずに反発する日々。
自分のやり方ではうまくいかなかったりと、厳しい現実に直面した篠田は悩みながらも少しずつ自分とは正反対の中津の意見を受け入れていきます。
尊敬と恋は紙一重
自分にないものを持っている人に心惹かれていくのは男同士であっても変わらない。お話の半ば以降、篠田の中津への恋心は加速していきます。
憧れや尊敬の気持ちが、恋に変わっていくことはよくあること。
一方、中津のほうはほとんど感情が描かれません。ですが篠田に対して厳しい言葉を投げかけるのは、どこか気になって放っておけなかったからですよね。
中津も中津で自分にはない何かを篠田の中に見ていたのでしょう。
全体的にストーリーは文系の篠田目線で進んでいったので、これが理系の中津目線だとどんなふうに感じていたのか、興味深いところです。
間にもう2.3話を挟んで、中津目線で中津の気持ちの動きが分かれば、いっそうお話に入り込みやすかったかもしれません。でもまあ、そこは脳内補充で。
そして最も良かったのは、告白シーン。
告白なのに結論を先延ばしにする篠田は中津に「結論から先に言う!」とまたも指摘され、さらにキスした後の中津の笑顔!反則です!!全部もっていかれてしまいました。
キスされてぶったおれてしまう篠田もかわいいったらもう。
足りない部分を補い合うナイスカップル
どちらかというとお仕事BLという感じで、エロ要素はほんのちょっと。
が、描き下ろしが最高に素晴らしかったです。中津のデレがまさかここまでとは!なんだよぅ中津ってば実は篠田のこと、すっごい好きじゃん。
仕事を離れたときの中津が見れて幸せです。
キャラのビジュアルも2人とも美形で絵柄もキレイ。表紙もポップなカラーでインパクトが強かったです。厘てく (りんてく)先生、今後も期待したい作家さんになりました。
その他各電子書籍サイトでも発売されています。ご利用の状況に合わせてどうぞ。
厘てく先生のその他BLマンガ。