彼女持ちでノンケの高校生・唯司は、自分の友達・恭介(ノンケ)をいつも見つめているクラスメイト・大和の視線に気づきます。
大和はどうやらゲイらしく、そのことをうっかり知ってしまった唯司は、最初はあまりいい気がしません。大和がゲイであることを知っているのは、同じクラスの女の子・柴田さんだけ。
しかし、ひょんなことから大和と関わるようになった唯司は、大和がゲイであってもいつも通りに態度を変えず、ごく普通にふるまいます。大和と真摯に向き合う唯司。
大和のほうも、唯司にゲイだということがバレてからも、騒がずに接してくれる唯司に友情を感じていく。
高校生、青春の日々
自分がゲイであることに悩んだり苦しんだりする大和。まだ10代の高校生。平気なふりをしつつも、人とはちがう「性」についての後ろめたさや葛藤を抱えています。
揺れ動く大和ですが、どんな時もナチュラルに接してくれる唯司の言葉に癒され救われつつ、次第に表情も晴れやかになっていきます。
よき相談相手として、友情を育む大和と唯司。
同じクラスでも違うグループであまり接点のなかった2人ですが、次第に仲良くなっていきグループも広がっていく。高校生らしい青春の日々。。。
不穏な存在、現る。
そんなとき、大和は予備校でゲイの佐倉と知り合います。大和をゲイだと知る佐倉の存在が、一気に平穏だった大和たちのまわりをかき乱しそうで・・・
大和にはぜひ幸せになってほしいですが、佐倉の出現によって波乱の予感を感じさせたところで1巻は終了です。
少女漫画風BL
高校生らしく悩み葛藤しぐるぐるといろんなことを考えつつ仲間と青春する、みたいな限りなく少女漫画っぽい雰囲気があり、しかも唯司は彼女持ちという設定。
この部分で、好き嫌いが別れてしまう作品かもしれません。
私は
ポンと一足飛びにはいかない、じわじわと進むお話です。
作中に女の子も普通に出てくるし、女の子含む高校生同士のわちゃわちゃしたグループがあってリア充っぽく、そういうのが受け付けない人にはダメかもしれません。
ですが、男の子はかっこよく女の子はかわいく描かれているので見やすく、絵がキレイで雰囲気があって私は好きです。
大和×唯司?
最終的には、大和×唯司ということになると思うんですが、1巻ではお互いに「純然たる友情」のみで、まったく恋愛とは違うベクトル。
2巻以降でちっともBがLしなかったらどうしましょ、と不安になるくらいラブな感じではないです。今のところ。
あとがきによると、3巻まで出るそうなので今後に期待したいです。タイトルが「こいものがたり」なので、そのうち恋が始まっていくはず。
こい(がはじまりの)ものがたり
今のところはまだ始まってもいないですが、そのうちBがLしはじめるはず。友達以上恋人未満で終わるのは避けてほしいなあ。
エロを期待するよりも、この2人の心情にどんな変化が起きて、どうやって友情から愛情へと移って行くのか。
恋を自覚するようになる2人の気持ちの動きが、じりじりと焦らされつつ、ゆっくりと優しく丁寧に描かれるのだと思います。
2巻がとても気になります。
こいものがたりはその他各電子書籍サイトでも発売されています。ご利用の状況に合わせてどうぞ。
田倉トヲル先生のその他BL漫画。
小説のイラストも担当されています。
田倉トヲル先生のBL作品はその他各電子書籍サイトでも発売されています。ご利用の状況に合わせてどうぞ。